もうすぐサ終してしまうということで、星の王子さまミュージアムに行ってきました。
『星の王子さま』。説明不要の名著とされていますが、今読むと多少説教くさいポエジー児童文学かもしれません。
もうモロバレなので最初に言いますが、今日はキツネの話をします。
何を隠そう、このキツネという超重要キャラクターは、おそらく僕の中の「友達」観や「人間関係」観にとてつもない爪痕を残しています。
おそらくジョバンニとカンパネルラくらいの影響力はあるのではないでしょうか。知らんけど。
「一番たいせつなものは目に見えない」
という説教くさい名言もこのキツネが言ったものですが、ここだけ抜き取られているといかにもいかにもですね。
ここに至るまで、「なつき」の回や、「時間」の回、「特別」とは何か、「がまんづよくならなければいけない」、「ことばは誤解のもと」、あたりのくだりを経ているのですが、ここをすっ飛ばすと何も伝わらない……と思います。過程にこそ意味があるので。
キツネの話はだいたい全て好きなのですが、特に時間にまつわる話と特別になっていく云々のあたりが好きです。
原文があまりに美しいのと、原本を探すのがダルいので引用を控えますが、
「4時に会う約束をするともう3時くらいから楽しみな気持ちになってくる」というような話や、「君がぼくのことをなつけてくれたら、今までぼくにとってなんでもなかったような小麦畑が、きみのこがね色の髪を思い出させてくれる」みたいな話がとてつもなく好きです。
この辺り、人が人を想って過ごす時間そのものの美しさが表現されているのだと思います。
これを教えてくれるキツネと王子さまのやりとりもまた美しく、どこか切ない雰囲気があって良いんですよね……。
結果より過程が大事 「カルピス」と「冷めてしまったホットカルピス」
画太郎版ではアル中や実業家と戦うらしいという情報を得つつ、ゾウをのんだウワバミのオムライスでお茶を濁して終わり!