ちくわ天ブログ

オタク報告

オタク・バーストの夏2022

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大型季節アプデの時期ですがみなさんいかがお過ごしでしょうか。

もう夏も終わりなんだなと思うと寂しいですね。年々夏が終わるの短くなってませんか。気のせいですかね。

 

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夏、自分でもよくわかんないんですけどたまにオタク・モチベーションが爆発する年があります。今年はそれが起きて、何してたかっていうと、期間限定のTRPG勢が集まるディスコードサーバーに入って揉まれてました。

元々ボードゲームとかカードゲーム村の出身だったので多分その辺の節操が無いというか、CoC6版以外にも他のシステムやってみたいなという気持ちがあり、いい感じの何かを探していた時にちょうどこの催しの開催を知って滑り込みました。やったね!

最初は完全にクソ盛り上がってる飲み会の隅でスマホ弄ってるみたいな感じだったんですけど、ランクマみたいな勢いで立卓していく様子見てイカれてんだろと思いつつ自分もイカれ得だなと思いイカれることにしました。狂気に身を委ねよう!

 

今回の話。

  • 色んなシステムがある
  • 色んな人がいる
  • 学び、流儀、読み合い
  • 各システム雑感(ここが本編)

なんか久々にやおい感あります。暇人向け。

 

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色んなシステムがある

とにかく1番印象的だったのが「色んなシステムがある」ということ。いやそれはそうなんですけど、「自分のやりたい設定世界観物語をテーブルトークというフォーマットに落とし込んで遊びとして成立させている」っていう作品がこんなにあるのかと思い、まずそこの感動が1番大きかったです。

マジで「これ何?」みたいなやつがいっぱいあっておもろかったし、勉強させていただいたなあという感慨しかないです。

 

TRPGまだまだよくわからないんですけど、おかげで少しずつなんとか系ほにゃらら系みたいなのが読めるようになってきました。個人的には偶然の妙とか想定外(あとプロレス)とかを楽しむ遊びなのかなあと思っているので、ダイスの振り方とかルールへの落とし込み方でそれぞれ色が出て面白いなあと思いました!

 

色んな人がいる

全然オブラートに包んだ表現とかじゃなくて、冷静にここの収穫が1番大きいかもしれない。

どうしても身内でやるには限界があるというか、開拓しきれない部分もあるし、やらなかったら多分一生得られない情報とかも全然あるなあと思いました。

これGMの描写でこんな風に面白くなるんだっていう発見とか、こういうゴネ方できるのかとか、今ここでそんな裏設定作ってもいいのかとか、とにかくそういう勉強をいっぱいさせていただきました!

あと個人的にGMが1番イカれてると安心できるなあと思いました。イカれてるって語弊のある表現なんですけど、実際GMがノリノリ…というか「入って」いただいているなと思うとワクワク感も増しますね。自分もそういうの上手くなりたいな……。強くなりてえ。

 

学び、流儀、読み合い

実際僕自身実は知らないオタクに混ざってわちゃわちゃ対人ゲーなんかをやるのが全然嫌いじゃなくて、実際カードゲームなんかは知り合いとやるのも好きだったんですが、初めて会った人とよろしくお願いしますーでバチバチ弾きながら「対話」するのがもうすでに独特の「表現」みたいな良さがあって好きでした。

熱帯とかもすべからくそうかなと思ってて、あの無言のクソ短い1戦の間にいくつかの読み合いとかなんかそういうのがあるじゃないですか。そういう…そういう一期一会感も好きなんですよね。

だからこう、こういう場所で純粋にそのシステムをやりたい!興味あるぜ!っていうナイフ舐め勢とマッチングできて……嬉しかったな……。なんていうか、全員それが「目的」だから。

あと個人的に有意義だった学びが

・そんなに部屋を作り込まなくてもいい

・男性もemotional role playをやってもいい

・女性もデータ系をやってもいい

・レスが速くて困る人間はいない

・メンションを付けろ

あたりですかね。

1番目はそもそも必要な情報があってわかりやすければいいとかそういう今更な発見ですね。

 

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各システム雑感

お待たせしました本編です。

今回初めて触らせていただいたシステムの感想なんかを書かせていただきます。

 

Kutulu

これはですね〜、GMさまの手腕もありかなり面白かったです!というかそれがかなりデカかったなあと感じたセッションでした。

多分……暗い部屋で1人クトゥルフ神話読んでニチャニチャしてる人は好きなんじゃないかな……。(僕はかなり好きです。)あとGMによって描写なんかがだいぶ変わる気がするから、自分がやったシナリオの動画見たりするのは絶対楽しいと思います。

 

ストリテラ

これ無限に擦りたいのでとりあえず公式シナリオ1週するまで遊びたい!金曜夜とかに22時〜25時とかで秋以降できる人やりましょ〜としか言えない……。

昨今のTRPGスタイルにものすごくマッチしてるんじゃないでしょうか。知らんけど。

あと結構ストリテラのルルブの中で、シナリオ書く人向けコメントで好きなやつがあって、あの創作全肯定っぷりいいな…って思いました。

「n番煎じなんだけどやる意味あるかな?」→「完成すれば別物になるから大丈夫」とか

 

パラノイア

多分自分が本当に好きなやつこれだなという予感があったのですが、だいたいそうでした。

なんか沼の人たちが初めてやったTRPGパラノイアで以降他システムやるときもパラノイア思考が抜けなくて崩壊したみたいな話聞いてわろてしもうた。

身の回りでやりたい人いたらやりましょう。(いるのか?)

 

終末紀行RPG

実はこのセッションとても良くて、結構普通にジーンときてしまって……。今でも旅の途中の諸々やラストを思い返していい話だったなみたいな感慨を得られてしまいますね。まだ味がする。これも導いていただいたGMさまとPLさまのおかげです。ナラティブ初心者なので本当に導いていただいたありがたさしかないです。

ポストアポカリプス世界でロボットと人間で旅したい社会不適合者の人いたらやりましょう。

 

クトゥルフ7版勉強会

勉強会というか体験卓というか。

なんというか色々な気づきとか目覚めとか全ての噛み合いとかシナリオの好みとか、全てが上振れてかなり楽しかったです。

6版やっててちょくちょくあったこれ何やねんみたいな澱がだいたい浄化されてて良かったなというのと、バックストーリーが面白いなと思いました。定型に安心する人間だからフォーマットがあるのが何より嬉しい。

 

夜が明けたなら行こう

っていうシステム名なんですけど、多分1番やれて良かったなシステムでした。これもかなり独特なシステムなのでまず名前が良いなあと思った人は調べてみてください。

少し前に100年ぶりの友達と話してて、最近自分のメンヘラとか卑屈さを俯瞰できるようになってるんじゃないか…?と思い、なんていうか、落ち込んだり悲しみに暮れるのとはまた別の視点で自分の根源的な悩みと付き合えてきているのでは……みたいな精神的な変化を感じたので、こういう、、、こういう遊びも存在していい!みたいな、そんな、そういう気持ちになりました。はい。

 

華麗なる怪盗TRPG Phantomism

めっちゃおもろい。

データっぽさもあるんですけどそんなにガチガチじゃなくて良いなあと思ったのと、チェスアクションパートが面白いです。

ターン制RPGっていうよりシミュレーションみたいで、ファイアーエムブレム勢にもおすすめしたいですね。(てきとう)

これもビルド楽しい系なので、やれる人確保しておきたいですよね……。誰か、誰か……。

 

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だいたい終わってるのでいうとこの辺です。

まだこれからやるやつとか今やってるやつとかも実はモリモリあって全然終わってないのですが。

既知シナリオでも遊ばせていただいて本当に楽しかったです。

 

皆さままたどこかで。

答えを用意しておく

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夏ですね。

皆さんお情緒いかがお過ごしでしょうか。

僕は今インターネットの荒波に揉まれています。

すごくイカれた夏を過ごしているのでこの辺もまとめて日記にしようと思います。

 

 

先日なんかの拍子に好きな映画の話になり、咄嗟に「ファイト・クラブ」と答えました。

すると「ファイト・クラブが1番好きなんですか?」と。

……。

「1番」

オタクを困らせる言葉を気軽にぶっ放してくるなあ。

もちろん1番好きな映画ではない。

実は「ファイト・クラブ」自体、好きな映画について聞かれた時のためにあらかじめ用意している回答なのだ。

 

 

嫌いではない。むしろ好き。でも1番かと聞かれると多分違う。でもさすがに「バグダッドカフェ」とか「バッファロー66」よりは適していると思うし「インセプション」とかよりはまあいいんじゃないかなって感じのチョイスだし、ウェスアンダーソンとかでもいい気もするけどちゃんと全部見てるわけじゃないしなあ……岩井俊二とか「愛のむきだし」とかを挙げるよりよっぽど丸い択な気がする。

ファイト・クラブ」が好きな層が作ったコンテンツが好きなこともままありますし。

 

そういうあらゆる意味で「ファイト・クラブ」をあらかじめ用意しているのだけれど、改めてどこが好きなのかと思うと…………。

 

 

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さらに可愛くなった可愛い男の子でお茶を濁して終わり!

 

遊びに対するモチベの話

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おす。土古戦場お疲れ様でした!

弊団はついに古戦場前に団長が抜けました。

速度も出ねえやる気も無えサボったのは全部自分のせいなのに僻みと弱音ばっかりの軟弱者しかいねえ団員に嫌気がさして抜けていきました。

新宿調教センター2章の始まりですね。

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おかげで異端に牛耳られてて異教徒の教えを刷り込まれてしまいました。ちゃんちゃん。

僕は人に教えを乞わないと何もできなくなっちゃったなあという感じでした。

 

とはいえ、この遊びに対するモチベというのは今の時代を生きるオタクにとってかなり深刻な話題だと思います。

これだけ娯楽に満ち溢れているのに、わざわざ遊びのために準備したり勉強したりといった苦痛の時間を過ごすのは、確かにタイムパフォーマンスが悪すぎる。

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だから周りのモチベが上がるのを待っていられず、あらかじめそこそこのモチベの人に混ぜてもらうというのは、非常に、とても、理にかなっている。わかる。絶対そうした方がいい。

 

難しい問題ですよね。

あくまで遊びなんですけど、そこの温度感の差ってどうしてもあるので……。

「やる気がある」っていう度合いについてもそうで、当人の「やる気ある」と他人の「やる気ある」もだいたい一致しないから……。

 

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現代オタク忙しすぎの回でした。

東方projectの曲はYoutube musicにもある!

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100年ぶりに描いたら三つ編みが逆だったかもしれねえ……。

 

先日フォロワーが上海アリス幻樂団の好きな曲の話をブログに上げてて羨ましくなったので自分も書きます。

 

https://music.youtube.com/playlist?list=PLwgyZnScHB6sArRg9-0Kfp2TgHAktPpll&feature=share

ゆーても本当に好きなやつでだいたい20曲。

 

紅魔郷

・上海紅茶館

嫌いなオタクはいない。

背水の陣→あんた1人で陣なのか?っていうやりとり好き。オタクの好きな当意即妙感ある。

 

・ヴワル魔法図書館

まずね〜曲名が良い。

魔界都市エソテリアとかも好きなんですけど。

なんかメロディーが綺麗で良いですよね。

 

・ツェペシュの幼き末裔

これもねえ、曲名が良い。

イントロの物々しさが良いんだよなあ。

 

亡き王女の為のセプテット

これのせいでパヴァーヌとセプテットどっちが正しい方なのか分かんなくなっちゃった。

セプテットは7人組だから7人のボスを指している説でいいんですかね結局。

 

・紅楼

エンディングだぁ〜!!!!

 

妖々夢

妖々夢は春が来ない冬なので、明るいけどちょっと寂しげな冬っぽい曲が良い。

生前の記憶が無い幽々子西行妖に封印された自分の死体を探して封印を解こうとしていたっていう設定を最近読み直してなるほどなあってなった。

 

遠野幻想物語

いや曲名が良すぎる。

曲名が良すぎるというよりはこの曲に「遠野幻想物語」と名づけるセンスがすごい。

 

・少女幻葬

ネクロファンタジアももちろん好きなんですけど、こっちの方が好き………。イントロの繰り返しがむちゃ好き。カッコいいけど美しくてちょっと可愛いじゃないですか。

 

風神録

風神録あんまりちゃんとやった記憶ないんだけど曲ほんとうに全部良いですよね。

秋ということもあって抒情的というか、ちょっと切ない感じがありますよね。

 

・神々が恋した幻想郷

いや……曲名が良すぎる。

 

・フォールオブフォール

ダジャレみたいな曲名に反してクッソ良い曲。

 

・少女が見た日本の原風景

まずこれ、曲名が良い……。

なんでこんなにポエジーかつワンチャン古典クラシックの邦題にありそう(ない)な曲名つけられるんだ。

 

・信仰は儚き人間のために

なんでこんなに良い曲名つけられるの?

 

永夜抄

そもそもヘタクソなのでほんへを全然やり込んでないんですけど、多分1番やったのが永夜抄。なんか優しい気がする。

月の使者から身を隠すために「本物の月を隠した」りそれによって「夜が明けない」という現象が起こったりするっていうストーリーもかなり好き。

 

・永夜の報い

めちゃくちゃに疾走感あって好き。

メインテーマのフレーズが折り込まれてるのが嫌いなオタクおらない。

 

・ヴォヤージュ1969

1969というのはアポロ11号の宇宙飛行士が人類史上初めて月に立ったとされている年の1969のこと…のはず。

多分なんだかんだで全部の中でこれが1番好きかもしれない。

竹取物語が題材なだけあってこれちょっと宇宙感ありませんか?気のせいか。

 

地霊殿

・少女さとり〜3rd eye

カッコいい。

 

・死体旅行

クッソ楽しそうで好き。

 

・ラストリモート

終盤って感じでかなり好き。

 

・ハルトマンの妖怪少女

いや…曲名が良いんだよな。曲名が良すぎる。

これこそ嫌いなオタクいない。

音楽詳しい人に聞きたいんですけど、これムソルグスキーの「展覧会の絵」の中のグノームに構成が近いらしいんですけど、全然ピンとこないので教えてください。

 

星蓮船

全体的に爽やかでいいですよね。

UFO追いかけて弾に当たってた。

 

・春の湊に

100万回言われてるけどこれ1面道中に置くのやばすぎ。

 

・幽霊客船の時空を超えた旅

これさあ…めちゃくちゃオシャレだよな…。おオシャレで楽しそうなんだよな…。アレンジも遊び心に富んだ曲が多い気がして好きです。

 

・感情の摩天楼 〜Cosmic Mind

感情の摩天楼 〜Cosmic Mind

曲名が良い。

 

 

番外編〜エアプ編〜

エアプなんだけど曲かなり好き編。

 

・輝く針の小人族

サビ無限に好きすぎる。バトル曲っぽい盛り上がりたまらん。同じフレーズが何回も違う音で繰り返されるのが好き(???)だからこの曲本当に好き。

 

・偶像に世界を委ねて

偶像に世界を委ねて、偶像に世界を委ねて、

いや…………

曲名が良すぎるだろ。

途中でメインテーマのフレーズが流れる曲嫌いなオタクいない。

 

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可愛いロボットの画像でお茶を濁して終わり!

 

泣けなくてもいい

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好きなキャラ(推しというのが気恥ずかしい)からお手紙が届きました。

眉の形と目との位置とアイラインの形状がとっても綺麗なのでよろしくね。

 

僕はとにかく何か作品についている「泣ける」というフレーズが嫌いで、勝手に泣いてくれよ……という気持ちになってしまう。

最近はそこまで「泣ける」ッ!!!みたいな直球フレーズも聞かない気がしますけど、どこまで誇張してものを言えるかみたいなのも、それに近い文脈を感じます。

 

以前何かの映画を観たような話を人にしたら、当然のように「泣ける?」と聞かれてちょっと考え込んでしまった記憶があります。

まるで泣けることが即ち面白さとでも言いたさげじゃあないか……。

僕はかなり涙脆いというか、悲しい場面や登場人物が泣いていると、もうそれだけですぐ泣いてしまう最悪の癖があります。ラブライブ1期3話は見るたびに泣いてる。でもそれは泣くくらい良いとか泣くくらい内容があるとかそういう話ではなくて、もっと単純にそういう反射の仕方をしているだけなんだと思います。

楽しそうな人がいるとなんとなく楽しいような気がしてくるのと同じですね。

 

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じゃあ何が面白さかと考えると、「感情が動く」ことが大事なのだと思っています。

ものすごく胸糞悪い話でも、いくら設定がガバくても、純粋にわかりにくい話でも、そういう理屈を超えた先の感情の動きこそが、即ち面白さじゃないですか。

感情が動くと書いて感動なので。

 

結局それが1番わかりやすいのが「泣き」という自分で抑えきれない行動という、ただそれだけの話のような気もします。

 

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だからつまり何が言いたいかっていうと、泣いてなくても感動してる時もあるし、泣いててもそんなに感動していない時もあるし、別に何か物凄い良い話でワアアアア〜っていうのが全ての感動では無いと思うという話でした。

 

感情を大切に!!!

小さなパラダイムシフト

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今日は140文字以上の自分語りをしようと思います。

と言っても自分のことというよりは自分のどうしても忘れられない記憶の話をします。

 

多分小学4年生か5年生くらいの頃の話なのですが、どうしても忘れられない、というよりも忘れられなくて何回も意識的に思い出すことでより忘れられなくなった記憶の話です。

 

このくらいの年頃の女子というのはかなり情緒が発達してて、大人に対する態度とか、子ども同士の複雑な社会をかなりやり込んでいるもので、それは文字通り学校と家の往復しかしようのないクソ田舎だからこそより発達せざるを得なかった虚無情緒かもしれません。

とにかくこの頃はこの頃で色々大変でした。

 

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ある日友達2人が喧嘩して、なんやかんやで先生がかなり曖昧な仲裁にはいりました。喧嘩といってもだいたい日常茶飯事の範囲で、そんな金銭とか暴力とかが絡むほどのたいそうなものではなかったと思います。

自分は別にどっちの味方とかでもなくて、とりあえず先生の近くていきさつを見守っていたような感じです。

 

いつものパターンならお互いの言い分を聞いて両者ともにごめんねって謝って、内心どう思っていようと、とりあえず明日からは普通に接している体を取ります。この頃はそういうやりとりが出来るくらいには自分たちの社会ができていました。内心どう思っていようと。

 

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しかしこの日は違ったのです。

片方の子はわんわん泣きながら絶対謝らない、謝りたくないと言って聞かず、結局どうなったかそこからの記憶は曖昧になってしまいました。

もう謝ってお開きにしましょうねという不文律の空気に包まれた夕方の昇降口で、とにかくはっきりと「絶対に謝らない」と言い切った姿が忘れられないのです。

 

今にして思えば、ああいうのが美しい生き方の一つなのかもしれません。単にわがままを通しているだけと言えばそうかもしれませんし、自分は自分で常識の範囲外の行動を取れるアナーキーに憧れているだけかもしれません。それでも当時の大変さとか必死さを思い出すと、自分の気持ちとか自尊心とかそういうものを守るために必要なわがままだったのだと思います。

 

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正直かなり美化されてはいますが、こういう小さなパラダイムシフトを大事にしていきたいものですね。

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本物に会いたい

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【概要】

いつもの社会にまつわる愚痴

ジャン・コクトーポトマック』の感想

 

 

本物に会いたい、本物が欲しい。

常にそう思っている。

 

社会生活を送れば送るほど本物からは遠ざかっていくもので、社会生活から距離がある人ほど「本物」だなあという感じがしてくる。

例えば酒。酒は全てを狂わせる。別に酒が全て悪いわけではないものの、やはり素面が良いに越したことはない。あと酒を飲むのは儀式なので、下手をすると儀式だけやって終わってしまうこともある。

例えば世話話。これははっきり自分が悪いのもわかっている。でもどうしてもこれをやらなくちゃいけないのが億劫で、みんながみんなキツネ(また星の王子さまを擦ってしまう)のようにただ寄り添ってくれればいいのにといつも思っている。しかしこれも結局は儀式なので、やらなくてはいけない。

あとはテレビとか、インターネットの誇張表現とか、そういう……形骸化したものというかフォーマット化した表現というか、意味の無い儀式全般ですよね。

 

社会(デカめの主語)、とにかくこういう儀式をこなすうちに本物に会えなくなってることが多くて、自分で探さないといけない。

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思うに自分が求める本物というものは、社会的な「てにをは」を省いた状態で、1番手っ取り早く確信に触れていることなのではないかと。

その点、社会にあまり触れていない(ということになっている)人間の作るものは「本物」っぽさがある。ように思える。

生っぽい感情だったり、そうせざるを得なかった奇妙な構成だったり、理解を求めていなそうな姿勢とか、煮え固まった執念とか、そういうエトセトラエトセトラがたまらなく好きで、これらとの出会いのためにオタクを続けてしまう。

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多分、憧憬なんだと思う。

そういう人間がいてほしい、ビジネスであってもそういう設定の人間がやっていてほしい、それは純粋な自分の憧れだから。

そしてそこにある本物が欲しい……。

夢を見せてくれ…………。

 

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君のなかで世間が非難するところのものを、十分に手を入れて育てあげたまえ、それがほかならぬ君なのだから。

ジャン・コクトー(澁澤龍彦訳)『ポトマック』より